いつの時期でもスーパーに並んでいる真あじ。
値段も手頃で味も良いので馴染みの魚だと思います。
通年安定して流通しているアジにも旬はあります。
旬の時期のアジは脂ののりがよく大変美味。
真あじの旬に関してはサイトや書籍によってバラバラで、場所によって旬の時期が違ったりするとも記載されています。
確かにその通りなのですが、魚屋の僕がその中で一番美味しいと思ったは夏のアジです。
夏から秋ごろ。
5月~9月頃までが最も美味しくなります。
そして、あじには回遊あじと瀬付きあじの2種類のタイプがあります。
それぞれ大きさや色、脂のりが違います。
今日は真アジの旬と、回遊アジと瀬付きあじの違い。
そして、あじを買うときのポイントをご紹介!
目の色と鮮度は関係ないですよ。
本当に美味しい真あじの見分け方をご紹介します。
- 真あじの旬は夏!
- 回遊あじと瀬付きあじがいる。
- 目の色で「魚」を選ぶ時代は終わった。しっかり見極めよう。
記事にしてほしい魚、内容があれば教えてください
真あじの旬は、ズバリ夏!
一年を通して漁獲が在りますし、産卵期も地域によって違うので旬の断定をするのはなかなか難しいです。
ただ、魚屋をやっていて夏場のアジは小ぶり~中型の脂のりが良い個体が増えるイメージがありました。
その為、僕はあえてあげるなら「夏」がアジの旬だと思っています。
5月から9月頃ですね。
家族で楽しく釣りを出来るアジですが、中型のサイズが釣れはじめるのも夏頃です。
夏に釣ったアジは脂が乗っていて本当に美味しいです。

本当に大漁になります。
そんな真あじですが、小ぶりな物から30センチ近い大型のアジがいます。
スーパーによく買い物に行く方は疑問に思っていた方がいるかもしれないですね。
あじの大きさが違うのは、回遊あじと瀬付きあじの2種類がいるからです。
真あじには、回遊あじと瀬つきあじがいる
回遊の黒あじ・瀬付きの黄あじとも呼ばれますが、育ち方が違い、大きさ・体色・脂のりが違います。
それぞれ特徴を見ていきましょう。
回遊あじ(黒あじ)の特徴
動物プランクトンを追って回遊する回遊アジ。
常に泳ぎ回っている為、基本的には脂が少なく体が細長く全体的に黒っぽい。
産卵を控えた旬の時期が脂はのってくるが、西日本は1~5月頃。東日本は5~7月頃で、三陸沖は9月頃が美味しくなる。
少しずつ北上するように回遊しています。
サイズは大きめで寄生虫が比較的少ない。
スーパーで大型の真あじが売っていたら、回遊あじ(クロアジ)です。

少し黒っぽい体で細長いです
瀬付きあじ(黄あじ)の特徴
沿岸の浅海域に生息していて回遊することが無い為運動力が少なく、身体は丸みを帯びて丸まる太っている。もちろん脂のりのり。
身が肉厚で身も締まっている。
春から夏にかけてが旬。旬の5~9月のアジは大きさもちょうど良く旨い。
サイズは小型~中型で、体色は黄色い。
瀬付きアジ=キアジとも呼ばれている。
1つの海域に居ついたアジの中には表面が金色に光り輝いて見えることから「金あじ」といわれ、ブランド化されているものもある。

黄色がかってるのが分かりますか?
本当に美味しい真あじの選び方は、丸みにあり
では美味しいアジの見分け方を教えていきます。
まずはじめに、
目の澄んだ物を選びましょう。
という無責任な事は言いません。
流通方法によって鮮度に関わらず目は濁って白くなります。
目で鮮度を見分けてはダメです!
目が真っ黒に澄んだアジなんて、空輸便で輸送してもらうか現地で釣りたてを買うしか手に入りませんよね。
本当に美味しい真あじを選ぶ際に必要なポイントは、
- 丸みがある個体
- 体色はどうか
- 大きさは小型~中型
以上となります。
それぞれ説明していきます。
丸みがある個体
顔と体を比較して、デブっちょい個体を選びましょう。
まん丸太って可愛いのがおすすめ。
脂がのっているものほど丸みがあり、分厚く身も締まっている。

まんまる、ころころしている。
体色は黄色
黒っぽいアジより黄色がかったアジを選びましょう。
瀬付きのあじで、脂がのっている場合が多いです。
たまに「金色」に見えるアジが並んでいることもありますが、これは金色あじと呼ばれる極めて流通の少ないアジです。
即買いです!

これが金色あじ!
大きさは小型~中型
丸みがあり、黄色っぽいアジは小型~中型に多いです。
脂が一番のっている丁度よい大きさでもあります。
なので小型~中型のあじを選びましょう!
大型のものは回遊あじの場合が多く、価格も安めでお得です。
各地で選び抜かれたブランドアジ
比較的安価な値段で流通するアジですが、本当に選び抜かれたアジはブランドとなります。
値段も跳ね上がり、1尾1000円を超えてくる。
旨い!
各地でブランドアジがあるのですが、いくつか紹介していきます。
旬あじ(ときあじ)
五島列島・対馬海域産、4月~8月漁獲される良質なマアジ、1匹あたり100g以上のもの
以上の条件を満たしたアジだけが「旬アジ」として流通する事を許されます。
基準が厳しく、脂のりも旨みも間違いなし。
関あじ(せきあじ)
「一本釣り」「面買い」「活け締め」「佐賀関で水揚げ」。
以上の条件で名を冠する事が出来る「関アジ」頭が小さく尾が発達。金色の体色の「瀬付きアジ」である。
サイズも小型から中型まで様々だが、とにかく味が良い。
どんちっち
島根県のブランドあじはどんちっち。浜田港に水揚げされる真あじはほかの産地より脂肪含有量が高い。
鮮度が高く4~9月の旬の物が限定で、さらに平均脂質が10%以上・サイズも50g以上のアジが「どんちっちアジ」とされる。
アジの旬はいつ?アジの選び方とブランドアジもご紹介! まとめ
- アジの旬は5~9月頃の夏場。
- 瀬付きあじと回遊あじの2種類があり、脂が多いのは瀬付きあじ。
- 美味しいアジのポイントは丸みにあり!目で鮮度は測れない。
この記事を見ると、瀬付きあじの推し具合が半端なく感じてしまうかもしれませんが、やっぱり黄あじ(黄あじ)の方が美味しいのは事実なので仕方ありません。。
特に夏の真あじは脂のりが良く非常に美味です。
選ぶときに大事なポイントも紹介しましたが「目」を見て買っていた人は選び方を変えてみてください。
スーパーやデパ地下でも美味しい真あじは結構置いてあります。今まで上手に選べなかった人は今後の参考にしてくださいね。
そして大衆魚として知られる「あじ」ですが、各地で厳選されたブランドアジは一度食べるとその違いに驚くこと間違いなし。
値段は高くなってしまいますが是非一度食べてみてほしいと思います。